新型コロナ感染症が2023年5月8日に5類感染症となりました。治療薬においては9月末までが全額公費負担でしたが10月以降は一定の負担を患者さんに求めることとなりました。では、その負担額はどの程度のなのでしょうか。
(厚生労働省から出ている文書を基にしています。【https://www.mhlw.go.jp/content/001147042.pdf】)
2023年9月末までの取り扱い
9月末まではどのような患者さんでも、どの治療薬に限らず全額公費負担。つまり無償で治療薬を処方してもらうことができました。
※治療薬以外の検査代、診察料(初診、再診料)等は有料です。
10月からの取り扱い
治療薬の自己負担の上限は、医療費の自己負担割合に応じて、
1割負担の方、3000円
2割負担の方、6000円
3割負担の方、9000円
となります。
なお治療薬の種類に限らず上記の金額が自己負担の上限として設定されています。(各薬剤の薬価に差がありますがその点は関係なく一律に負担額が決められています。)
上記は薬のみの金額なので、別途診察料や検査代などがかかりますので3割の方だと1万円を超える治療費となります。
1治療にかかる治療費
治療にかかるおおよその医療費は、
1割負担の方で、4,090円
2割負担の方で、8,180円
3割負担の方で、12,270円
となります。
※10月以前の治療費
ちなみに10月以前の治療費はおおよそ以下の金額です。
1割負担の方で、1,390円
2割負担の方で、8,180円
3割負担の方で、4,170円
です。
4種類のコロナ感染症治療薬
コロナ治療薬について紹介しておきます。現在4種類の薬が上市されています。10月からの治療薬の一部自己負担においては、4種類のどの薬を処方されても支払額は前述の9,000円、6000円、3000円の一定額となっています。
服用方法 | 薬剤名 | 用法用量 | 1治療薬価 |
内服 | ラゲブリオカプセル200mg | 1回4カプセルを1日2回、5日間 | 94,312円 |
内服 | パキロビットカプセル300mg/600mg | 1回3錠を1日2回、5日間 | 99,027円 |
内服 | ゾコーバ錠125mg | 1日1回(初日3錠、2~5日1錠) | 51,851円 |
点滴 | ベクルリー点滴静注用100mg | 初日400mg、2日目以降100mg1日1回(10日まで) | 247,988円 |
コロナ検査、治療にかかる医療費は下がった
治療薬は有料となりましたが、コロナ治療にかかる医療費は減額されたため、検査を受けるのみであれば以前よりも安くなっています。(各医療機関で差がありますので必ずしもそうでない場合もあります)
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください(厚生労働省発表資料)
症状が軽い方は自己検査を
治療薬が自己負担となり、また検査代も安くはないので症状が軽い方は自己検査をおすすめします。今ではお近くのドラッグストアやネットなどで手軽に検査キットが購入できます。購入の際には「研究用」と書かれた検査キットは避け、下のリンクの製品のような「第一類医薬品」「医療用」と書かれたものを購入ください。
コロナ感染後の療養期間について
5類に変更されたあとのコロナ感染症の療養期間ですが、あくまで個人判断で、ということになっていますが、発症後5日間(かつ症状軽快から24時間経過するまでの間)とされています。
※発症日を0日目とします。
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