リバロ(ピタバスタチン)とゼチーア(エゼチミブ)の配合剤。リバゼブ配合錠発売。薬価メリットはあるのか。単剤との薬価比較。

医療・薬・健康

リバロとゼチーアの配合剤、リバゼブ配合錠が2022年11月16日に薬価収載されました。

12月6日に発売となります。すでに薬価収載されましたが、果たして服用錠数以外に配合剤を使うメリットはあるのでしょうか。

リバゼブ配合錠

添付文書はこちら

薬価

リバゼブ配合錠LD = 87.80円

リバゼブ配合錠HD =116.0円

成分

リバゼブ配合錠LD = リバロ(ピタバスタチンカルシウム)2.0mg/ゼチーア(エゼチミブ)10mg

リバゼブ配合錠HD = リバロ(ピタバスタチンカルシウム)4.0mg/ゼチーア(エゼチミブ)10mg

用法用量

リバロ(ピタバスタチンカルシウム水和)


通常、成人にはピタバスタチンカルシウムとして1~2mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大投与量は1日4mgまでとする。

エゼチミブ


通常、成人にはエゼチミブとして1回10mgを1日1回食後経口投
与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

処方条件

原則として、ピタバスタチンカルシウムとして2mg及びエゼチミブ10mgを併用している場合、あるいはピタバスタチンカルシウムとして2mgを使用し効果不十分な場合に、本剤LD(ピタバスタチンカルシウム/エゼチミブとして2mg/10mg)の適用を検討すること。

原則として、ピタバスタチンカルシウムとして4mg及びエゼチミブ10mgを併用している場合、あるいはピタバスタチンカルシウムとして4mg又はピタバスタチンカルシウム/エゼチミブとして2mg/10mgを使用し効果不十分な場合に、本剤HD(ピタバスタチンカルシウム/エゼチミブとして4mg/10mg)の適用を検討すること。

処方条件は

リバゼブLD

  • リバロ(ピタバスタチンカルシウム)2mgを処方中の方
  • リバロ(ピタバスタチンカルシウム)2mgとゼチーア(エゼチミブ)10mg併用の方

リバゼブHD

  • リバロ(ピタバスタチン)4mgを処方中の方
  • リバロ(ピタバスタチン)4mgとゼチーア(エゼチミブ)10mgを併用の方
  • リバゼブLDを処方中の方

薬価メリットは?

対(先発品+先発品)

先発品のリバロ2mg/4mgとゼチーア10mgを足して比較してみます。

リバロ2mg = 70.30円

リバロ4mg = 126.70円

ゼチーア10mg = 126.10円

リバロ2mg/ゼチーア10mg = 196.40円

リバロ4mg/ゼチーア10mg = 252.80円

となるので、

リバゼブ配合錠LD = 87.80円

リバゼブ配合錠HD =116.0円

どちらの規格もリバゼブの方が半値以下で処方することができるので薬価メリットはある。

対 (後発品+後発品)

ピタバスタチンカルシウム2mgは薬価が17.40円のものと22.60円のものがあります。同じく4mgに関しても32円、41.60円、82.70円のものが存在します。またエゼチミブ10mgも31.60円と43.20円のものが存在します。それぞれ計算してみます。

ピタバスタチンカルシウム2mg/エゼチミブ10mg

17.40円 + 31.60円 = 49円

17.40円 + 43.20円 = 60.6円

22.60円 + 31.60円 = 54.2円

22.60円 + 43.20円 = 65.8円

リバゼブLD = 87.80円

ピタバスタチンカルシウム4mg/エゼチミブ10mg

32円 + 31.60円 = 63.60円

32円 + 43.20円 = 75.20円

41.60円 + 31.60円 = 73.20円

41.60円 + 43.20円 = 84.80円

82.70円 + 31.60円 = 74.8円

82.70円 + 43.20円 =125.9円

リバゼブHD = 116.0円 

となるので薬価メリットはあまりない。

しかし、このぐらいの差であればリバゼブに変えて1錠で服薬完了するのもメリットかもしれませんね。

ついでに…

対 (先発品+後発品)

リバロ2mg + エゼチミブ10mg

70.30円 + 31.60円 = 101.90円

70.30円 + 43.20円 = 113.50円

リバゼブLD = 87.80円

リバロ4mg + エゼチミブ10mg

126.70円 + 31.60円 = 158.30円

126.70円 + 43.20円 = 169.90円

リバゼブHD = 116.0円 

こちらの場合はどちらも薬価メリットありますね。

対 (後発品+先発品)

先に結論をいうと、ゼチーアが高いのでそれだけで薬価メリットがあります。

ピタバスタチンカルシウム2mg+ゼチーア10mg

17.40円 + 126.10円 = 143.50円

22.60円 + 126.10円 = 148.70円

リバゼブLD = 87.80円

ピタバスタチンカルシウム4mg+ゼチーア10mg

32円 + 126.10円 = 158.10円

41.60円 + 126.10円 = 167.70円

82.70円 + 126.10円 =208.80円

リバゼブHD = 116.0円

結論

薬価の違いを調べてみましたが、昨今ではリバロとゼチーアは後発品を使用している割合がかなり高いのでジェネリック同士の併用からリバゼブへ切り替えても薬価メリットはありません。

単純に1剤で済むという服薬コンプライアンス向上を目的としての変更が主となりそうですね。

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